ネドコロノラ ノラ日記

食のすゝめ2

2025.03.07マナミ

五島列島福江島からこんにちは。ネドコロノラのマナミです。

春が近づいてますね。島内でも梅が咲き始めました。
今日の食のすゝめは・・・
地味食材だけど、おすすめしたすべての人をとりこ♡にした「厚切り干し大根」です。

千切り?細切り?している切り干し大根は巷に溢れていますが、五島でよくあるのは大根丸ごとを縦に1センチほどの厚切りにして干した大根。見た目はかんぴょうのような感じ。冬になると軒下や庭で洗濯バサミにぶら下げてゆらゆらしている大量の干し大根をに見かけます。

一般的な切り干し大根の炊きもの(五島では煮物を「炊きもん」といいます!)、味噌汁に入れたり、サラダ風アレンジしたもの、どちらも美味しいのですが、厚切り干し大根は切り干し大根を概念をぶっ飛ばす食材です。

一般的は切り干し大根はしゃりしゃりしていますが、これは厚切りゆえスポンジのようにたーーーっぷり旨みを吸い込み、噛んだ時、じゅわわわ〜と汁が口に広がり、食感は、歯応えがあるけどシナシナしてて、相反する感じが衝撃的で他の食材にはない食感!なので、わたしのおすすめは汁っけがある炊きものか味噌汁がおすすめです。

食べ方は、ボールや鍋にいっぱい水を入れ、厚切り干し大根を1晩水にもどします。必要あれば、戻す前か調理する前に好きな大きさにハサミで切ると◎炊きものなら食べ応えがあるのでべろんと一枚(長いと20センチくらいはある!)でもおすすめ。お味噌汁なら3センチくらいに切るのが好きです。調理するときに水に戻した大根を強すぎない力で、手で握って水分を絞ります。

炊きものなら、具材がしっかり浸るくらいたっぷりの水と白だし、薄口醤油などを鍋に入れて沸かし、そこに戻した大根、あとはお好みでにんじん、椎茸、練り物、糸こんにゃくなどを入れて炊きます。一回炊いてから、味がさらに染みるように、一度冷ますのがポイント!

お味噌汁は、普段の味噌汁作る時の要領で。味噌汁にしては大きめな大根が入るので、他の具材を入れると大根に負けちゃう感じがして他の具材は入れません。(手抜きとも言う)

栄養があり、ヘルシーで美味しいし、歯応えと口に広がる旨みがやみつきになり、特に炊きものの時は1食でぺろっと大根1本分は食べてしまいそうになります。
五島はご近所さんから旬の食材をいただくこともしばしば。厚切り大根は千切りの切り干し大根より切る・干すが楽なので、大量に大根をいただいた時は美味しいうちに早く消費しなきゃと焦らずに済むし、保存も効くのでとにかく頂いて嬉しい食材です!

五島って、山が多く地形が複雑で海の地域、山の地域、それぞれあるので郷土料理って地域によって違うのですが、(ちなみに集落によって五島弁も違う!)どの集落にも通じて言えるのはこの厚切り干し大根なんじゃないかなと個人的に思っています。
なぜかと言うと・・・これが生まれたのは郷土菓子でもあるかんころもちに由来していると推測。
冬場に厚切りにして干したかんころと呼ばれるさつまいもをもち米、砂糖などと一緒に蒸してつきあげて成形したものをかんころもちと呼びます。そのかんころを切るときに使うのがカンナのような道具。
これがあったから大根もそのカンナで切ったのかなと。定かではありませんが、他にこんな形状の干し大根は見たことないので、そういう背景があるのかなと思うですが、実は他の地域にもあったりしますかね??(ちなみにカンナがなくても家庭では包丁でも代用可能)

敢えて、デメリットを挙げるとしたら におい!!!干している時や水に戻している時、干し大根の独特な匂いがすることくらい。お土産で買って帰る時もジップロックに入れて帰った方がいいかもしれません〜!それだけは要注意です。

以上、食のすゝめでした!

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